タイムトラベルの大傑作「マイナス・ゼロ」
最近観た映画で、タイムトラベルものがいくつかありました。
傑作だった「バタフライ・エフェクト」あり、駄作だった「サウンド・オブ・サンダー」あり、さらには「戦国自衛隊1549」、DVDで「タイムライン」も見ました。
一昔前なら、バック・トゥー・ザ・フューチャーという傑作もありました。
いずれもエンターテインメントとしては良くても、タイムトラベルそのもののに関する設定は少なからず強引です。
タイムパラドクスをいかに上手く説明できているかという部分については、納得する作品に出会ったことはありません。
そもそも、もしタイムマシンが出来たとすれば、必ずタイムパラドクス(矛盾)が発生します。
有名なのがいわゆる「親殺し」ですね。
タイムマシンで過去に戻って自分を産む前の親を殺したら、自分はどうなるのか?
親が死んだ以上、自分は生まれないはずであり、生まれないと親は殺されなかったことになり、親が死ななければ自分が生まれて親を殺したはずであり。。。
他にも、過去に何らかの変化を加えてしまったら、現代には大きな変化が起きるはず、という前提があり、このテーマを「サウンド・オブ・サンダー」では取り扱っていました。
「戦国自衛隊1549」も同様ですね。
しかし、映画では過去で与えた影響が、現代に急に現れることになっていますが、それはありえません。
100年前に変化があれば、それはその後100年に渡ってずっと変化が広がっていくわけで、急に現代が変わるなど、基本的なタイムトラベルの知識がまちがっています。
この変のややこしい概念を勉強するのにもってこいなのが、広瀬正著「タイムマシンのつくり方」。
別に解説本であるわけでなく、短編小説集です。これはいいですよ。
タイムパラドクスを説明する方法として色々な解釈があるのですが、それを小説の形でわかりやすく著しています。
傑作です。
そしてその広瀬正氏が書いたSFタイムトラベルものの大大傑作が「マイナス・ゼロ」という作品です。
これはすごい。
本当にすごい。
タイムトラベルによるパラドクスを逆手にとった見事なストーリーを展開します。
読み終わった後、感激しますよ!!
ええーー!!こんなのあり!!すごい!!すごすぎるよ!!てな感じ。(ちょっと誇張)
惜しむらくは、この小説が書かれたのが昭和40年ごろで、小説の中の「現代」が昭和38年と今から40年以上前のため、世界感が古すぎることですね。
過去に戻った先は昭和7年だったりして、世界が違いすぎます。
しかし、小説として面白いのには変わりありません。
映画「ALWAYS 三丁目の夕日」が大ヒットしたことを思えば、逆にこういう作品が受け入れられる可能性もありますし。
ただ、最大の問題は、この小説がとっくの昔に絶版になっていて、今では本屋で買えないことです。
「タイムマシンンのつくり方」も同様です。
Amazonのユーズドコーナーでは、文庫版がいずれも1000円~1500円くらいで買えますので、興味ある人はいかがでしょう。
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